UFJ銀行をやめて化石燃料に流れるお金を減らしてみました 【タイベストメント】【スペンドシフト】
三菱東京UFJ銀行からイオン銀行に預金を移すことにしました。
スペンド(消費)がシフト(移動)するとの意味で、お金や時間の消費の仕方が変化していくことをいいます。
従来の考え方では、消費をする際には「より多くのものをより安く」買うことが重要でしたが、今ではその考えから変化して「価格は高くても価値あるものを手に入れる」ことが重視されてきています。
このスペンドシフトは、物の価値での比較にとどまらず、「地域のため」の消費や「信頼できる会社から」の消費、「人との絆を深める」ための消費など、消費に付随した価値に基づくものもあると言われています。
消費は投票でもあります。
僕の場合、「暮らしの在り方をより持続可能なものにしたい」という夢があるので、化石燃料や原発にお金を渡したくないと考えています。
実は三菱東京UFJ銀行は、石炭火力発電への融資額が日本1位で、2014−2017年の間に石炭火力につぎ込んでいた金額(4,470億円以上)が世界5位です。
出典:http://world.350.org/ja/energy_finance_report2018/?akid=51745.3226013.63omkl&rd=1&t=11&utm_medium=email
あと、おもしろいことをしている人たちがいました。
自分の預金額は微々たるものですが、そのお金が持続不可能なエネルギーに流れているのが嫌なので、別の銀行に預金を移すことにしました。
イオン銀行は化石燃料・原発関連企業への投融資が確認されなかった金融機関45社に入っています。
出典:https://letsdivest.jp/pdf/45-banks-list-LATEST.pdf
イオン銀行の融資内訳など詳細に調べていないので、ぶっちゃけ預金の移動がどれほど効果があるかわかりません。でも、自分のお金がだれにどのように使われているかを知り、自分でどこにお金を渡すかを決めるのっておもしろいです。
こんな感じのことをダイベストメント(投資撤退)といいます。つまり、インベストメント(投資)の逆 – つまり、自分が良くないと思う株、債券、投資信託を手放すことですね。
まずは自分の消費から変えて、社会にインパクトを出していこうというアクションです。地道ですが、草の根運動は着実に影響を与えるので重要です。
【消費から社会を変えるために僕がやってみたいこと】
普段何気なく電気代を払っていますが、その電気がどのように作られているか知っていますか?東京電力を使っていますが、火力発電がかなりの割合を占めています。
僕は自然エネルギーにシフトしていくべきだと考えているので、自然エネルギーで発電している電力会社にお金を払いたいです。電気料金は若干高くなる可能性があるので、今すぐは難しいですがいずれ電力会社も変えていきたいですね。
【消費者から供給者に働きかける】
今回、三菱東京UFJ銀行から化石燃料や原発への融資が少ないであろうイオン銀行へ、預金を移すことを決めました。
ただ、バイトの振込先がメガバンクのみというケースもあったので、マイナーなネット銀行の普及はまだ低いです。正直、不便な部分もあると思います。そこは、情報を知りいろいろな選択を増やすことで、受け皿を地道に増やしていくしかないのでは。
三菱東京UFJ銀行が化石燃料や原発への融資を多く行っているのは事実なので、まずは口座開設済みのイオン銀行へお金を移します。
できることから少しずつアクションを起こしていきます!
◆ダイベストメント団体
感情表現が苦手な人へ 「4つの耳」でコミュニケーションの傾向を知ろう【NVC】
自分の感情を二の次にして、人間関係や状況をやり過ごすことありますか?
僕はけっこうあります。人間関係で波風が立ちそうになったら、まずは「この人には周りの状況や僕は、こう見えているんだな」と考え、冷静に状況を対処しようとすることが多いです。
そのせいか僕は感情を表現することが苦手です。表情や声色に感情が乗っかりにくいですね。嬉しく思っているのに、表情と声に出てこない・・・。自分はこう感じているのに、伝わり切らなくてもどかしく感じることがあります。感情を常に丸出しにするのがベストとは思いませんが、人に一番伝わるのって感情だと思います。
好きな気持ちとかいいよね!という気持ちをしっかり伝えることは、信頼関係を築くためにも大切です。
似たような状況の方におすすめなのが、NVC(非暴力コミュニケーション)です。
以前、NVCを紹介しましたが、今回は「4つの耳」をメインにして、感情を大切にするコミュニケーションについて書きます。
【「4つの耳」で、コミュニケーションの傾向を知ろう】
「4つの耳」とは、自分自身と他人に対する評価と共感のベクトルを、ジャッカルとキリンに例えてまとめたものです。
まずジャッカルは、
◆ジャッカルOUT: 相手を批判・ジャッジして打ち返す
◆ジャッカルIN: 「自分が悪い・・・」で自分を責める
キリンは、
◆キリンIN: 「自分は何を感じているのか、ニーズはなにか?」で自己共感する
◆キリンOUT: 「相手は何を感じているのか、ニーズはなにか?」で相手に共感する
この4つの側面が人にはあります。必ず全て持っていて、どれか欠けている人はいません。
そして、ジャッカルが悪くてキリンが良いということではありません。感情に良い悪いはなく、自分がそう感じているという事実だけがあるわけです。
そして人によって、どの耳を使うのが多いか傾向が分かれます。みなさんは4つの耳でどれが出てくることが多いですか?
僕の場合、ジャッカルINが多いです。波風立たせず状況に対処しがちなので、自分の気持ちを内に留めて、感情にもフタをしていることが多い気がします。
【感情表現は、ニーズと感情を観察し、理解してあげることから始まる】
自分に不足している耳を実践する量を増やすといいと思います。
僕の場合、キリンIN/OUTが不足しているので、まずはきちんと自分の感情・ニーズを観察する。そしてしっかり言葉にします。
そもそも感情を自分でつかみ切れていない場合もあるので、繰り返して慣れていきます。
感情に共感するときのポイントは、目的にフォーカスすること。目的と理由を混同しないことです。人は「~~のために」の目的、つまり満たしたい欲求のために動きます。
目的に目を向けると、「ニーズ」に目が向きます。
ニーズを最後までかみ砕いていくと、「僕が」「あの人が」の主語がなくなります。ニーズは人間にとって普遍的なものだからです。誰々だからもっているというものではありません。認めてもらうこと、つながり、愛、配慮/気遣い、平等、調和、秩序、創造性、探求、成長、自由などなど。普遍的に満たしたいと思う欲求ですね。
そして感情はニーズが満たされているか、満たされていないかのサインです。ニーズがこうやって満たされているから、こんな風に嬉しく感じている。ニーズがこんなにも満たされていないから、こう悲しく感じている。のように、どのニーズがどの程度満たされているかによって、出てくる感情は異なります。
ただ、ボキャブラリーが足りないと、自分のニーズや感情をつかむことができないので、そのボキャブラリーを増やすことが大切です。
ニーズと感情のボキャブラリーリストはこちら
http://nvc-japan.net/data/Feeling&Needs+intention.pdf
【共感が難しいときは、距離をとろう】
人間関係がうまくいかないとき、まずい状況になったとき、自分と他人のニーズ・感情としっかりつながることが大切です。
アクションを決めるのは4つの耳をやりきってからがおすすめです。4つの耳をやる前に、焦ってなんとかしようとしないするのはよくありません。ニーズや感情をしっかり見てあげないと、だんだんニーズや感情がわからなくなったり、伝えることができなくなります。
ただ、状況を対処することを優先して、ニーズや感情に共感するがないがしろになりがちな時期もあると思います。そんなときはニーズのギャップを生み出すコト・モノから距離をとって離れましょう。僕も気持ちのコントロールが難しくなったときは、その場を離れて一人になることもあります(笑)。ニーズや感情をしっかり見てあげて、自分なりのペースで慣れていきましょう!
夕食1回にどれだけ水が使われているのか ~24歳(男)の夕食で仮想水を計算してみた~
日本に住んでいれば水不足に困ることはほとんどないですよね。
日本の水道普及率が98%というのもありますが、仮想水(ヴァーチャルウォーター)に支えられていることも大きいです。
【仮想水(ヴァーチャルウォーター)とは】
仮想水(ヴァーチャルウォーター)とは、
食料を輸入している国( 消費国) において、もしその輸入食料を生産するとしたら、どの程度の水が必要かを推定したものです。つまり、日本は海外から食料を輸入することによって、その生産に必要な分だけ自国の水を使わないで済んでいるのです。言い換えれば、食料の輸入は、形を変えて水を輸入していることと考えることができます
【日本の水消費】
日本では、家庭での水使用量が一人当たり平均で年間約186㎡の水を使います。
世界各国の家庭での水使用量は、年間1人当たり約68万㎡ですので、日本人1人あたりの水使用量は世界平均の約2倍です。
日本をはじめ、先進国の人口割合が多い地域で水が多く使用されています。
それに今後はアジア諸国も社会発展に伴って、水使用量の増加が予測されます。
地球上に存在する水はおよそ14億㎦ですが、約97.5%が海水等であり、淡水は約
2.5%にすぎません。しかも淡水のほとんどは南極や北極の氷で、僕らが利用できる
河川・湖沼、地下水などの水はわずか0.01%です。つまり、14万㎦(立方キロメートル)が普段使える水というわけです。
この水資源の状況下で、日本家庭での水使用量が、一人当たり平均で年間約186㎡というのはかなり水を使っているといえます。
しかもこれには、仮想水(ヴァーチャルウォーター)を計算に入れていません。
2005年に海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は約800億m3であり、その大半は食料に起因しています。これは、日本国内で使用される生活用水、工業用水、農業用水をあわせた年間の総取水量と同程度となっています。
参考: https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/zu/h22/html/hj10010401.html
とはいえ、仮想水の量が多すぎて実感がわかないと思うので、僕の普段の食事で仮想水量を計算してみました。
【24歳(男)の夕食で仮想水を計算してみた】
僕は24歳(男)で、
◆鶏の茹で料理
◆納豆そば
◆白ごはん
が主食で大体平日はこの3つ組み合わせのローテーションで食べています。
環境省が食材から仮想水を計算するサービスを作ってくれています。
実際に計算してみました。
◆鶏の茹で料理
<1食分の材料>
・鶏の胸肉(国産)125g
仮想水= 562.5L
・ほうれん草(国産)50g
仮想水= 27.675
・にんにくの芽(中国産)25g
仮想水= 34.755
鶏の茹で料理の合計仮想水= 624.93L
◆納豆そば
・そば(国産)180g
仮想水= 804L
・納豆(国産)45g
仮想水= 150L
・めんつゆ10㏄
仮想水= 10.368L
・卵(国産)1個
仮想水= 179.2L
納豆そばの合計仮想水=1143L
◆ご飯(国産)1合
仮想水=555L
月曜~金曜の夕食で、大体6480リットルの仮想水を使っているということになります。
いまの大量生産のやり方もあって、1食分でも大量の仮想水が使われていますね。
今回の計算は、国産か輸入かわからないし、計算式も出ていないので正確さは微妙ですが、僕らの食事は大量の水に支えられているということですね。
環境省によると、1kg のトウモロコシを生産するには、灌漑用水として1,800 リットルの水が必要です。また、牛はこうした穀物を大量に消費しながら育つため、牛肉1kg を生産するには、その約20,000 倍もの水が必要です。
日本のカロリーベースの食料自給率は40% 程度ですから、日本人は海外の水に依存して生きているといえます。つまり、日本はバーチャルウォーターの輸入を通じて海外とつながっており、海外での水不足や水質汚濁等の水問題は、日本と無関係ではないのです
【仮想水を減らすには?】
現状、消費者である僕らができるのは、過剰な食品購入をやめることぐらいです。余分に買った食べ物を捨てていませんか?(僕は調理で余った野菜をそのままにして捨ててしまったことが。この前あってショックでした)
大量生産・大量消費に慣れて、周りに食べ物が大量にあるのが当たり前と思いがちですが、実際そんなことはありません。
日本国内の食料自給率は約40%で、かなり食料輸入に頼っています。
水も同様です。日本の水道普及率は約98%で、蛇口をひねれば飲める水が出てくるので忘れがちですが、
- 12億人が安全な飲料水を得ることができない。
- 24億人が下水道等の衛生施設を持っていない
というのが実状です。
水や食料など、僕らを生かしてくれているものに対して、ありがたみを持ち、大切にすべきだと僕は思います。
大量生産・大量消費を調べていたら、めちゃくちゃかっこいい小売店があったので、最後に紹介します。
敵がいなくなるコミュニケーション【NVC】(非暴力コミュニケーション)で対立を乗り越える
苦手な人や価値観が合わない人に対して、フィルターをかけがちです。「あんな人はこう考えているに違いない」「僕の考えが伝わるはずがない」
家族や友達でさえも「なんでわかってくれないんだ、伝わらないんだ」ということがあると思います。
どんな人とも関係を築くとき、基本は同じです。
その人が求めているニーズを知り、感じていることに共感すること。
すべてはここから始まります。
【共感し、ニーズを観察するNVC(非暴力コミュニケーション)】
不機嫌になったとき、相手を批判したくなったとき、なぜそうなったか説明できますか?
「あの人は自分勝手だ」「バカな選択をしてしまった」「なんでそんなことをするんだ」
他人の言動や状況に対して、怒りやイラつき、不甲斐なさなどなどを感じているのでは?
人はだれしもがニーズ(求めていること)を持っています。
認めてもらうこと、つながり、愛、配慮/気遣い、平等、調和、秩序、創造性、探求、成長、自由など普遍的なニーズを持っています。
NVC(Nonviolent Communication)/非暴力コミュニケーションとは、相手とのつながりを持ち続けながら、お互いのニーズが満たされるまで話し合いを続けていくという、共感を持って臨むコミュニケーションの方法。もともとは紛争仲介のために編み出されたコミュニケーション体系です。
ここでいう「非暴力(Nonviolent)」とは、自分が言いたいことを我慢して、相手を優先することではありません。むしろ、自分と相手のニーズ(求めていること)どちらも大切にします。
【NVCで自己表現するための4つのステップ】
NVCはコミュニケーションを行う際に段階があります。
この段階を踏むことで、自己理解と相手の理解を深め、
おたがいに共感し、コミュニケーションを行います。
◆ステップ1 観察
まずは、人が言ったことや表情などの事実をシンプルに述べます。
ステップ2 感情
観察の結果(相手の行動、言動の結果)、
自分に沸き起こった素直な感情を明確にしましょう。
ステップ3 ニーズ
感情から、自分が求めていたことは何かを知りましょう。つまりは、目的です!
どんなニーズが満たされた(満たされなかった)
からその感情が湧き上がったのか。
この事実、感情、ニーズを自覚したうえで、
ようやく相手とのコミュニケーションに入ります。
ステップ4 要求
いままでの3つのステップを相手に伝えた上ででも良いですし、
相手にしてもらいたいことを具体的に伝えましょう。
それは自分のニーズを満たすものです。
【非難や批判を言うときにありがちなこと】
<普段のステップ>
外的刺激(他人の言動、状況)→感情(モヤモヤした気持ち)→反応(批判・非難など)
⇧のようなプロセスを踏むことが多いのではないでしょうか。
ムカついたときは、他人の言動や状況に対して、感情が飛び出し、それが批判・非難や不機嫌な態度となって出てきがちです。
<本来のステップ>
外的刺激(他人の言動、状況)→観察→感情→ニーズ→要求
ニーズと外的刺激(他人の言動、状況など)とギャップが生じることで、マイナスな感情や他人への批判・攻撃が出てきます。
問題は、自分自身のニーズや感情に気づかないままで終わることが多いということです。
感情に共感しニーズを観察・理解して、そのニーズを満たすことが大切です。
【共感でつながり、癒す】
共感は癒しの力をもちます。
自分に共感すれば自分を癒せますし、他人に共感すれば、その人と共感を通してさらに深くつながることができます。
~エンパシーサークル~
NVCのワークで、他人のエピソードを聞き、その人がもつニーズを感じ取り、そのニーズにふさわしいカードを渡すという内容です。
エピソードを話すときはエピソード当時の自分自身に共感しますし、他人のエピソードを聞くときはその人の気持ちに共感します。
そこで共感の力を強烈に感じました。
僕は小学生時代、仲間外れにされたり悪口を言われたエピソードを話しましたが、当時の自分に意識を集中させると、寂しさ、疎外感、いたたまれなさ、怒りを感じ取りました。そしてニーズは「信頼」「支え・支援」「受容」「つながり」です。そしてグループメンバーが実は同じような経験をしていたと語ってくれたのですが、そのとき彼に共感することで、「そうか、あのときの自分のニーズ(求めていたこと)はこんなことだったのか。そんな気持ちだったんだな」ということに気づき、まるで小学生の自分がすぐそばにいるみたいな感覚がして、傷が癒されていきました。
そのエピソードを話してくれたメンバーに、共感を通して深くつながるあの感じ。他人であることには変わらないんですが、別個体とは思えなくなるんですよね。
自分が何を求めているか(ニーズ)がわからないままだと、知らず知らずのうちに傷つき続けます。感情だけがうず巻いて消えずに、どう対処すればいいかわからないからです。
ありのままの感情に共感し、ニーズを観察し理解してあげることで、ふと「なんだこんなことだったのか」と正体不明だったつっかえが一気になくなる感覚でした。
そして、ニーズを理解することも大切です。
まずは自分自身に共感し、そのニーズを理解してあげることが重要です。自身のニーズを理解しないままだと、原因不明のままマイナスな感情に覆われてしまいます。
僕の実体験ですが、イベントなどで大人数が集まっている空間にいると、なぜか不機嫌になってきて、その場を離れ一人になるということがよくありました。
そのときはイライラして鬱屈した気持ちになっていたのですが、よくよくニーズを観察してみると、「承認」「つながり」といったニーズを持っていたことに気づきました。
*うまく輪に入れないときは、いったんその場を離れて自分の感情に共感し、落ち着かせたりしますが(笑)
自分のニーズを知り、満たしてあげる。
自分を満たせるようになってから、他人を満たすことができます。
良好な人間関係を築いていくには、自分のニーズへのケアを優先することが大切です。
【多様な世界を作り出すNVC】
他人をフィルタリングするのではなく、感情やニーズをもつ一人の人間として接することで多様性は豊かになっていきます。
文化や経済状態などバックグラウンドがバラバラでも、普遍的なニーズ、感情をだれでも持っています。そのニーズ、感情に共感でつながり、ありのまま関係性を築くことができるはずです。
変にフィルターをかければ、その人のことを敵と認識するかもしれません。共感を通して関係を築くことで、いままで避けたり壁を作っていた人たちとも関係をつくる可能性が広がります。
まずは自分に共感してあげるのはどうでしょうか?
自分のニーズ、感情に意識を観察し、声を聞いてあげる。まずは自分を満たさないと、人を満たすことはなかなか難しいです。いつか無理がたたってしまいます。
自分自身を満たしてあげることからはじめましょう!
◆NVCでコミュニケーションに変革を起こせます。
人はいつから自然をコントロールしようとし始めたのか?~宗教の変化からみる自然観の変遷~
外出中、雨が降ってきて「雨なんて降らなければいいのに・・・」と思ったことはありませんか?自然がもっと都合の良いように動けばいいのにと思うこと、僕もあります。現代は良くも悪くも便利な暮らしで、自然をある程度コントロールできるという認識が当たり前になっているように感じます。
でも、そう思い始めたのはいつからでしょうか。
縄文時代は人間は自然の一部だと理解し、「狩猟採集型」の暮らしで1万年以上も暮らしていました。すごい持続可能な暮らしですよね。
いつから自然をコントロールする自然観になり始めたのかを、宗教の歴史から読み解いていきましょう。
【宗教の始まりは「自然崇拝」】
もともと縄文時代は「自然崇拝」をしていたと考えられます。
天空、大地、山、海、太陽、月
雷、雨、風などの気象
樹木、森林、動物(特に熊、狼などの猛獣)など自然への圧倒的な感情、畏怖、感謝、敬意、感動などを感じ、自然そのものを崇拝していました。
縄文人の暮らしは小規模のコミュニティが散在し、コミュニティ周辺の自然を知ったうえで持続可能な形で「狩猟採集」をしていました。夏になるとこの植物が採れる、あの魚を採りすぎるといなくなってしまうから採りすぎないようにしようといった感じ。多少天候が変化しても自然を観察して、そのとき採れる食材をとる。天候の変化も致命的ではありませんでした。
生まれてからずっと周囲の自然環境と密接な関係を持ちつつ育つ縄文人は、はじめから季節の移ろいやありとあらゆる天気の変化が、地球そのものの存続にとって絶対に欠かせないものだということを知り抜いています。彼らは地球に対するリスペクトを忘れず、「狩猟採集型」の暮らしで自然と調和しながら暮らしていましたと思います。
【「神」とコミュニケーションをとるアニミズム】
弥生時代に突入し、「農耕」がはじまります。農耕ではまとまった食料が手に入るようになったことで、コミュニティも大規模になります。安定して大量の食材が採れるようになった分、天候への依存が大きくなります。雨が不足すると、稲が全滅し集落全体が飢えに苦しむことになります。
そこで弥生人は祭りを始め、神に祈りをささげました。よくあるのは雨乞いですね。
祭りとは、神と人々が時と場所を決めて出会い、酒食をともにしながら人は神を敬い、神は人の暮らしを保証するという、神と人との一体感を強め、それを確認する機会です。
神に祈りをささげコミュニケーションをとることで、自分たちの都合の良いように天候をコントロールしようとしたというわけです。
「狩猟採集」から「農耕」へと暮らしスタイルが変化と同時に、「自然崇拝」が「アニミズム」に変化していったと考えられます。
アニミズムとは、生きものだけでなく、石・土・山といった無機物や嵐・雨・火などの現象にまで、神様や精霊が宿っているという考え方です。
特徴として物体・現象そのものではなく、その背後にある霊的存在・精霊・神様を信仰します。
例)
嵐は、嵐の神様が作っている
地震は、地面の神様が怒ったからだ
祭りのやり方も体系化されていった
自然崇拝とは違うのは、
例えば「嵐はすごい! 嵐を信仰しよう!」これが自然崇拝。これに対して「嵐は、嵐の神様が作っているんだ! 嵐の神様を信仰しよう!」こっちがアニミズム。本当にすごいのは、背後にある霊的存在というわけです。
アイヌ族の「イヨマンテ」という儀式をみると、神とコミュニケーションをとろうとした精神性がわかりやすいです。
アイヌ民族は、冬眠中の熊を狩っていました。
母熊はその場で屠殺して食べますが、小熊がいた場合は連れ帰って大切に育てました。
小熊は人間と同じように母乳を与え、上質な食事を食べさせて大切に育てられます。そして、2年をかけて育て上げた後に、盛大な送りの儀式が執り行われます。
その場では、大切に育てた小熊を屠殺(とさつ)し、解体して、肉がふるまわれます。
実は、この儀式には、アニミズムの思想が大きく関わっています。
アイヌ民族はこの熊を、熊の姿をして人間界にやってきたカムイ(神)であると捉えていました。そして、カムイが宿った小熊を丁重にもてなし、送りの儀式を行って神々の世界へお送りするものと考えていたのです。
カムイはもてなしの礼として、小熊の肉や毛皮を置いていきます。その後、神々の世界へ戻ったカムイは人間界でのもてなしを他のカムイへ伝え、また小熊となって肉や毛皮を携えて人間界へやってきます。
出典:http://www2.rikkyo.ac.jp/web/katsumiokuno/CA23.html
【自然観の変化と宗教の変化】
宗教の変化と自然観の変化はリンクしています。
自然に祈りをささげるための対象として神・精霊を作り出し、自然そのものとコミュニケーションを取ろうとしたんですね。
いまはテクノロジーの進歩により、自然をコントロールできる程度が大きくなりました。その分、僕ら自身が自然を支配できると思いがちです。きつい言い方をすると、傲慢になったと思います。
普段、祭りの精神性・目的を普段あまり気にすることはありません。
祭りの精神性を思い出し、自然を尊重することが大切な気がします。現代では、自然を崇拝するくらいがちょうどいいのではないでしょうか?
なぜ環境問題を解決するのか?
幸せに生きるにはなにが必要でしょうか?
マズローの欲求5段階説は、人間の欲求を5つに階層化したものですが、
出典:https://www.motivation-up.com/motivation/maslow.html
これを参考に幸せに生きるため必要なものをざっくり大別すると、
◆食料、服、棲み処など暮らしに最低限必要な物理的なモノ
◆居場所など人との関係性
◆自己実現に向けて努力できること
になると思います。(なかには居場所はいらないから、夢の実現さえできればいいという人などもいるかもしれませんが)
【環境問題の解決が、暮らしを守る】
健康な地球環境の中にいないと、幸せに生きるために必要なことも満たすことができません。
これが、僕が環境問題を解決したい理由です。
僕ら人間は地球のエコシステムの一部です。
健康な地球環境のおかげで、僕らは暮らすことができています。
自然は全てを与えてくれます(人間は自然の一部なので「与えてくれる」というのも適切ではないかもしれませんが)。
空気、水、土壌、食料、服の素材、家の材料などなど数えきれないものが自然のおかげで享受できます。
⇧のように物理的な面でもお世話になっていますし、知識や人の在り方、文化など精神面・抽象的な在り方にも大きく影響しています。日本人の感性や文化は、日本列島の四季や豊かな山や海によって形成されてきました。
人が幸せに暮らす土台を守るため、僕は持続可能な社会を実現したいです。
日々、安全に暮らすため、楽しく豊かに暮らすために自然は必要です。
(⇩に環境破壊が僕らの暮らしにどう影響するかまとめています)
人を尊重するのと同じように、自然・地球も尊重し大切にする価値観を広め、持続可能な暮らしにシフトさせていきたいです。
【『大学・中庸』が教えてくれる世の変え方】
持続可能な社会を作るには、どんなことをすべきでしょうか。
環境洗浄技術の開発?再生エネルギーの100%利用?食糧不足の改善?
どれもめちゃくちゃ重要で、現状から持続可能社会へ移行していくときに必要ですが、持続可能な社会を完成させるにはそれだけで不十分だと考えています。
人の価値観、暮らし方をシフトさせることで、最終的に持続可能な社会は完成します。
『大学・中庸』で、社会の在り方を変えるにはまず1人1人の在り方を変える必要があるとしています。
古の明徳を天下に明らかにせんと欲する者は、先ずその国を治む。その国を治めんと欲する者は、先ずその家を斉う(ととのう)。その家を斉えんと欲する者は、先ずその身を修む。その身を修めんと欲する者は、先ずその心を正しくす。その心を正しくせんと欲する者は、先ずその意を誠にす。その意を誠にせんと欲する者は、先ずその知を致す。知を致すは物に格る(いたる)に在り。
物格って(いたって)后(のち)至る。知至って后意(い)誠(まこと)なり。意誠にして后心正し。心正しくして后身修まる。身修まって后家斉う(ととのう)。家斉いて后国治まる。国治まって后天下平らかなり。
出典:『大学・中庸』
出典:https://ameblo.jp/cyoiyoshi-miyacyan/entry-12373082450.html
書き出すと、
平天化(世界平和)⇔治国(国家の平和)⇔斉家(家の整理整頓)⇔修身(暮らし、身体)⇔正心(心を正す)⇔誠意(誠実さ)⇔至知(知恵を深める)⇔格物(正しい知覚)
がつながっています。
世界をよくするには、自分の頭、心、身体を整え良くし、そこから家→地域→国→世界へ影響をどんどん広げていく考え方です。身の回りのことと世界はつながっているということですね。よくよく考えるとシンプルなことなのですが、実践がなかなか難しいですね。
持続可能な社会にシフトしていくために、政治や経済からのトップダウンと、草の根的なボトムアップの2種類のアプローチがあります。
個人的にボトムアップで自分の暮らしの在り方や価値観を変えたり、広めていくことでアプローチしたいです。政治・経済から一気に変えるのも大切ですが、既得権益が絡んで現状を変えるのはめちゃくちゃ大変ですし、暮らしに身近なところから、アプローチするほうが共感を呼びやすいからです。
持続可能な社会実現には、こんな暮らしの在り方や価値観があるんだと思ってもらえるような発信をしていきます!
◆日本人の在り方・価値観にかなり影響しています。
思考の枠組み・常識を乗り越える方法 ~U理論で転換期を乗りこなす~
「こうしなければいけない」「~~するべきだ」みたいな感覚ってみなさん少なからず持っていると思いますが、日々の暮らしでどれぐらい影響を受けているでしょうか?
ほとんど受けていないと思う人、受けていないと思っているが無意識で影響を受けている人、かなり受けていると思っている人などいらっしゃるかと思います。
そういう常識を判断基準にするのって、めちゃくちゃもったいないと思います。
これからは時代の転換期で、これまでの常識は通用しません。
例えば、GDPを追い求め、化石燃料に依存する持続不可能な暮らしは続きません。
戦後の経済成長から続いている、大卒で就職し、結婚してからマイホームを購入して老後はゆったり暮らすみたいな規範も根強くありますが、ここら辺も変わってくると思います。
こんな転換期で大切なのは、どう自分自身の意思(Will)を持ち続けるかです。
既存の枠組み・常識にとらわれず、自身の内なる声を聞いて選択することが重要だと思います。
前置きが長くなりましたが、greenz主催の「ソーシャルなキャリアの歩み方クラス(ほしい未来を言語化する編)」に参加してきました。
常識を乗り越えて意思(Will)を持つことの大切さ、常識にとらわれている自分自身の見つめ方を考える良い機会でした!
【Will(意思)を普段どれだけ意識していますか?】
コミュニケーションには2種類があります。
◆Willのコミュニケーション
自分の志、夢、やりたいことについてのコミュニケーション
◆Confirmationのコミュニケーション
情報処理や確認のためのコミュニケーション
普段のコミュニケーションで、9割方がConfirmationのコミュニケーションになっているのではないでしょうか。
日常的にWill(志、やりたいこと)を伝え、ありのままの自分でコミュニケーションする機会が少ない気がします。
これは日々の選択にも影響しています。
意思決定するときに
◆真のゴール(自身のWillを達成する)
◆承認のゴール(常識や規範に従い、周りの評価を得る)
どちらを目指して意思決定することが多いですか?
多くの場合、「承認のゴール」を目指しがちになっているのではないでしょうか。そのつもりがなくても、無意識のうちに「承認のゴール」に向かっているということもあります。
「僕は規範守っているのに・・・!!」
意識的・無意識的にしろ、Willを二の次にして常識や規範に従うのは窮屈ですよね。けど実際、日常では常識を守ることが正解とされ、考える間もなく常識に従って意思決定することも多いです。結果として、「我慢の連鎖」が起きがちになり、Willを大切にできないままになるということもよくあります。
いまは社会の転換期なのに、従来の枠組みや常識を重視するのはナンセンスだと思います。
どうすればWillを知り、大切にできるのでしょうか。
【「不安」「恐れ」から思考の枠組みを知る】
質問ですが、みなさんの
◆日常でつい我慢してしまうこと
◆「不安」「恐れ」があり、意思決定に強く影響すること
◆「ふつうは」「常識的に」という考えをつい優先してしまうこと
はなにでしょうか?
この質問は普段我慢していること、そこからくる「不安」「恐れ」を知ることで、自分が作っている常識・枠組みを知るのに役立ちます。
僕の場合、数か月後退職してフリーターになる期間があるのですが、フリーターになるのはかなり不安です。僕の常識からすると、フリーターは定職がないプー太郎みたいなイメージがあるからです。
この場合、不安なのは世間の目と生計をどう立てていこうか、明確ではないところだと考えています。
【自分をとらえている枠組みを乗り越えるU理論】
U理論とは本当にざっくり書くと、なんで自分の中にこんなことが起きているんだろうということを理解し、従来の枠組みを超えるための考え方です。
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Willを明確にするには、 自分の不安・恐れの正体を知り、自分がどんな枠組みの中にいるかを知ることから始まります。
順序としては以下で進めることで、真のゴール(自身のWillを達成する)に進むことができます。
◆意思(Will)の源にたどり着く
◆意思(Will)の言語化
◆意思(Will)を伝える
フィルタリングを保留して、内なる声を聞くことが大切です。
ただ、
◆日常でつい我慢してしまうこと
◆「不安」「恐れ」があり、意思決定に強く影響すること
◆「ふつうは」「常識的に」という考えをつい優先してしまうこと
の深掘りは一人でやると気分が落ち込んだり、辛くなるかもしれないので、
ペアインタビューなどで聞きあうのがいいかと思います。
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「持続可能」「コミュニティ」に興味のある方は覗いてみてはいかがでしょうか。