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敵がいなくなるコミュニケーション【NVC】(非暴力コミュニケーション)で対立を乗り越える

苦手な人や価値観が合わない人に対して、フィルターをかけがちです。「あんな人はこう考えているに違いない」「僕の考えが伝わるはずがない」

家族や友達でさえも「なんでわかってくれないんだ、伝わらないんだ」ということがあると思います。

 

どんな人とも関係を築くとき、基本は同じです

その人が求めているニーズを知り、感じていることに共感すること。

すべてはここから始まります。

【共感し、ニーズを観察するNVC(非暴力コミュニケーション)】

不機嫌になったとき、相手を批判したくなったとき、なぜそうなったか説明できますか?

「あの人は自分勝手だ」「バカな選択をしてしまった」「なんでそんなことをするんだ」

他人の言動や状況に対して、怒りやイラつき、不甲斐なさなどなどを感じているのでは?

 

人はだれしもがニーズ(求めていること)を持っています。

認めてもらうこと、つながり、愛、配慮/気遣い、平等、調和、秩序、創造性、探求、成長、自由など普遍的なニーズを持っています。

 

NVC(Nonviolent Communication)/非暴力コミュニケーションとは、相手とのつながりを持ち続けながら、お互いのニーズが満たされるまで話し合いを続けていくという、共感を持って臨むコミュニケーションの方法。もともとは紛争仲介のために編み出されたコミュニケーション体系です。

ここでいう「非暴力(Nonviolent)」とは、自分が言いたいことを我慢して、相手を優先することではありません。むしろ、自分と相手のニーズ(求めていること)どちらも大切にします。

 【NVCで自己表現するための4つのステップ】

NVCはコミュニケーションを行う際に段階があります。

この段階を踏むことで、自己理解と相手の理解を深め、

おたがいに共感し、コミュニケーションを行います。

 

◆ステップ1 観察

まずは、人が言ったことや表情などの事実をシンプルに述べます。

 

ステップ2 感情

観察の結果(相手の行動、言動の結果)、

自分に沸き起こった素直な感情を明確にしましょう。

 

ステップ3 ニーズ

感情から、自分が求めていたことは何かを知りましょう。つまりは、目的です!

どんなニーズが満たされた(満たされなかった)

からその感情が湧き上がったのか。

 

この事実、感情、ニーズを自覚したうえで、

ようやく相手とのコミュニケーションに入ります。

 

ステップ4 要求

いままでの3つのステップを相手に伝えた上ででも良いですし、

相手にしてもらいたいことを具体的に伝えましょう。

それは自分のニーズを満たすものです。

 

出典:https://mutimutinoti.hatenablog.com/entry/2018/10/14/%E5%83%95%E3%80%81%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%8B%E3%82%89%E5%B7%AE%E5%88%A5%E3%82%92%E3%82%84%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82_%EF%BD%9ENVC%E3%81%A7%E5%AD%A6%E3%82%93%E3%81%A0%E3%81%93%E3%81%A8

 【非難や批判を言うときにありがちなこと】

<普段のステップ>

外的刺激(他人の言動、状況)→感情(モヤモヤした気持ち)→反応(批判・非難など)

⇧のようなプロセスを踏むことが多いのではないでしょうか。

ムカついたときは、他人の言動や状況に対して、感情が飛び出し、それが批判・非難や不機嫌な態度となって出てきがちです。

 

<本来のステップ>

 外的刺激(他人の言動、状況)→観察→感情→ニーズ→要求

 

 

ニーズと外的刺激(他人の言動、状況など)とギャップが生じることで、マイナスな感情や他人への批判・攻撃が出てきます。

問題は、自分自身のニーズや感情に気づかないままで終わることが多いということです。 

感情に共感しニーズを観察・理解して、そのニーズを満たすことが大切です。

【共感でつながり、癒す】

共感は癒しの力をもちます。

自分に共感すれば自分を癒せますし、他人に共感すれば、その人と共感を通してさらに深くつながることができます。

 

~エンパシーサークル~

NVCのワークで、他人のエピソードを聞き、その人がもつニーズを感じ取り、そのニーズにふさわしいカードを渡すという内容です。

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エピソードを話すときはエピソード当時の自分自身に共感しますし、他人のエピソードを聞くときはその人の気持ちに共感します。

そこで共感の力を強烈に感じました。

 

僕は小学生時代、仲間外れにされたり悪口を言われたエピソードを話しましたが、当時の自分に意識を集中させると、寂しさ、疎外感、いたたまれなさ、怒りを感じ取りました。そしてニーズは「信頼」「支え・支援」「受容」「つながり」です。そしてグループメンバーが実は同じような経験をしていたと語ってくれたのですが、そのとき彼に共感することで、「そうか、あのときの自分のニーズ(求めていたこと)はこんなことだったのか。そんな気持ちだったんだな」ということに気づき、まるで小学生の自分がすぐそばにいるみたいな感覚がして、傷が癒されていきました。

 

そのエピソードを話してくれたメンバーに、共感を通して深くつながるあの感じ。他人であることには変わらないんですが、別個体とは思えなくなるんですよね。

自分が何を求めているか(ニーズ)がわからないままだと、知らず知らずのうちに傷つき続けます感情だけがうず巻いて消えずに、どう対処すればいいかわからないからです。

ありのままの感情に共感し、ニーズを観察し理解してあげることで、ふと「なんだこんなことだったのか」と正体不明だったつっかえが一気になくなる感覚でした。

 

 

そして、ニーズを理解することも大切です。

まずは自分自身に共感し、そのニーズを理解してあげることが重要です。自身のニーズを理解しないままだと、原因不明のままマイナスな感情に覆われてしまいます。

僕の実体験ですが、イベントなどで大人数が集まっている空間にいると、なぜか不機嫌になってきて、その場を離れ一人になるということがよくありました。

そのときはイライラして鬱屈した気持ちになっていたのですが、よくよくニーズを観察してみると、「承認」「つながり」といったニーズを持っていたことに気づきました。

*うまく輪に入れないときは、いったんその場を離れて自分の感情に共感し、落ち着かせたりしますが(笑)

 

自分のニーズを知り、満たしてあげる。

自分を満たせるようになってから、他人を満たすことができます。

良好な人間関係を築いていくには、自分のニーズへのケアを優先することが大切です。

 【多様な世界を作り出すNVC

他人をフィルタリングするのではなく、感情やニーズをもつ一人の人間として接することで多様性は豊かになっていきます。

文化や経済状態などバックグラウンドがバラバラでも、普遍的なニーズ、感情をだれでも持っています。そのニーズ、感情に共感でつながり、ありのまま関係性を築くことができるはずです。

変にフィルターをかければ、その人のことを敵と認識するかもしれません。共感を通して関係を築くことで、いままで避けたり壁を作っていた人たちとも関係をつくる可能性が広がります。

 

まずは自分に共感してあげるのはどうでしょうか?

自分のニーズ、感情に意識を観察し、声を聞いてあげる。まずは自分を満たさないと、人を満たすことはなかなか難しいです。いつか無理がたたってしまいます。

自分自身を満たしてあげることからはじめましょう!

 

NVCでコミュニケーションに変革を起こせます。

NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版

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