経済活動と環境保護のジレンマで悩んでいる人へ『サステイナブルなものづくり ゆりかごからゆりかごへ』まとめ
経済活動と環境問題は対立する。経済を発展させるためには、環境破壊は仕方がない。環境を守るためには経済活動は縮小、便利な生活は我慢しなければいけない。
そんな風に感じている方いませんか?
僕もそう思っていました。
今も節水のために手洗いで洗濯したり、こまめに電気を消し、冷房を少し我慢したり・・・。「もったいない」を実践してきました。
地道な節制の積み重ねだと考え、こまめにしていますが、正直1人がいくら節制をしても社会は変わりません。節制することは自己満足なのではないかと思いつつ、自然環境に負荷をかけないように、どんなアプローチをとればいいか悩んでいた状況で、この本に出会いました。
けっこう新鮮でした。
この『サステイナブルなものづくり ゆりかごからゆりかごへ』。
「ゴミ」はなくすことができる。
モノの生産量を減らすわけではありません。高いコストをかけてリサイクルするわけでもないです。
産業の在り方をデザインしなおすことで、そもそも「ゴミ」の概念を無くすことができるというわけです。
この本の各章をまとめています!(リンク先へ飛びます)
~各章~
- 序章 「ゴミの概念をなくす」
- 1章 「ゴミ」は産業デザインから生まれる
- 2章 「現代の環境対策、エコ効率の弊害」
- 3章 「 経済成長VS自然保護 両立のヒントは生態系にあった」
- 4章 「ゴミ」を循環させる産業デザイン
- 5章 「人と自然のニーズを満たす 地域レベルのサステイナビリティ」
【自然の循環、多様性と調和する在り方】
自然の循環システムと同じように、モノづくりや建築など産業も循環されるようにデザインしなおす考え方がかなり好きでした。
自然を尊重し、調和する在り方って大事だと思います。
土地ごとの違い(資源やエネルギーの流れ、習慣、気候、生態系など)と、そこに住む人たちのニーズ、好みに合わせた多様なデザインを創り出すことを著者は提唱しています。
いまは均一なデザインばかりで効率化ばかり追い求めています。目先の利潤を追い求め、使わなくなったら捨ててゴミにする大量生産・大量消費の在り方です。土地ごとの多様性を技術や化石燃料でムリヤリ押し込んで無視するようなやり方では、いずれそこの自然やエネルギーは疲弊します。持続可能な暮らしはできません。
【インパクトをより効果的に与えるには、システムを変える】
よく買い物は投票だといいますが、確かにそうだと思います。何を選択して、何にお金を与えるのか。めちゃくちゃ地道ですが、産業の在り方に影響を与える有効な一つの方法です。
ただ、このペースでは刻々と地球環境にダメージは貯まっていきます。より大きなインパクトを与えることを早くする必要が迫っています。
インパクトを与えるには、暮らしを支えるシステムを変えることが一番有効だと思います。
草の根運動などボトムアップで、人の価値観に影響を与えていくことも重要ですが、暮らしを支えるシステムを変えるほうが、よりダイレクトに素早く暮らしに影響を与えるからです。
インパクトを与える方法なども、今後ブログで発信していきます。
ぜひ一緒にムーブメントを起こしていきましょう!!
- 作者: ウィリアムマクダナー,マイケルブラウンガート,岡山慶子,吉村英子,William McDonough,Michael Braungart,山本聡,山崎正人
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